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春を告げるサンシュユの花

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札幌もすっかり春です!

北国の春を真っ先に伝えてくれるのがサンシュユ。
原産は日本ではありませんが、日本の風景にも馴染み、春の訪れとともに真っ先に明るい花を咲かせ、樹形もまとまりやすく、大きくなりすぎない。
好きな樹です。



街中の植栽では大きくなりすぎないというのは大きなアドバンテージになります。特に庭木としては季節を感じ取れ、扱いやすく、将来的に大きくなりすぎないというのは大変ありがたがられます。
このサンシュユ 別名をハルコガネバナ。 雪国では雪から守るために冬囲いというものをします。 雪の重みから枝折れを防ぐために縄などでなるべくひとまとめに絞り上げ、強度を持たすものですが、いくら冬眠中とはいえ植物にとっては息苦しいものでしょう。 春ととものその囲いを外した時、それまで内に内に溜め込んできたものを一気に放出する エネルギー。
そのとき感じる生命力や美しさは雪国ならではでしょうね。

こも黄色い花を見ると身体の中に春が滑り込んでくるのを感じます。

始まります‼︎


「間にある都市」の思想

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物を見る角度や視野の広さというものでその捉え方は様々です。
他のものには目もくれず、目の前のものに全身全霊で集中することで初めて見えるものもありますし、同じことを何年、何十年と続けることで初めて語れることもあるでしょう。

ランドスケープアーキテクトという職種には物事や空間を広角的に俯瞰で見ることが求められます。場面にもよりますが。
なかなかトレーニングしないと簡単に視野を広げるといっても難しいのですが、本を読むことでも少しまた視野を広げてもらえることがあります。



こちらの本もその一冊となりました。 ドイツの都市計画についての本ですが工業中心の時代からの人の暮らしの変化、車社会とともにスプロールした秩序のない分散した姿と重なる部分も多く、初版から少し経ちますが大変勉強になりました。
道路網やコミュニケーションネットワークの進化のスピードが目覚ましい中、介入しすぎず自由度も残しながらどう秩序を保つことができるのか。 そもそも今、そしてこれから都市に求められるものは何なのか。 利便性、経済合理性、スピード性ということだけ考えるのならば国境すら意識せず追求できるグローバル化の進んだこの時代の中で、人の暮らしということを省みた時見落としてならないことは何なのか。
本書の中で  ユートピアと伝統の双方が必要  という考えが紹介されています。 ユートピアを求めるあまり伝統を忘れてはならないし、伝統に縛られてすでに起こっている変化に目をつぶってもいけないということだと思います。
最初の言葉に戻りますが、広い視野が求められます。 変化のスピードが年々早くなり忘れがちになることもありますが、その中には人の暮らしがあり、その暮らしを守るためには変わってはいけないこともあります。
街を貫く幹線道路が、積み上げられてきた歴史の時間軸まで分断してしまうことのないように。

都市型緑化を考える

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植物のデザインを仕事としていて今避けて通れないものに都市型緑化があります。
いわゆる壁面緑化や屋上緑化、ビルとビルの間での植栽といった。

語弊があるかもしれませんが自分としてはそれはすなわち本来の生態系を人の手で壊したところに、現代の人の暮らしを大きく損なうことなくどこまで新しい形でレストアできるかへのチャレンジだと思っています。


そう考えるとやはりこれは建築工事なのではなくランドスケープの世界だと考えています。
写真は2年前にシンポジウムで訪れた三井住友海上駿河台ビルです。


どう感じるかは人それぞれだと思いますが、人の都合で無機質なものをつくるときにそこに少しでも配慮をという姿勢を持つことがとても大切だと感じます。
実際に大切なことは緑が繋がっていること、生態系を分断してしまわないこと。
鳥が木から木へと飛び移り、虫が蜜を運び、落ち葉の下で新たな芽吹きが春を待つ。

企業イメージや潮流だからという理由でということも正直少なくはないと思いますが、それでも多かれ少なかれ実際に機能し貢献することにつながります。



本来の自然の姿とは違うということが大前提の都市型緑化ですので、非常にレベルの高いことが求められます。
当然本来の植物の生態を理解した上でビル風や日照、限られた土量、乾きやすさなど想定される事態にどう設計の段階で気づきプランに反映するか。もちろん対象地や対象物件のデザイン性を上げることを追求しながらですが、同時に繋げてゆくということを強く意識しながら取り組んでいきたいですね。

ここ札幌は本州の方の中には自然豊かでそういったことと無縁の土地と思われている方もいるのかもしれません。

ところが実際は街中に緑が少ない!少なすぎる!!
開拓の街なんだと感じずにはいられないです。
さらに冬の雪を考えると都市型緑化を考えるときにもう一つ課題が増えます。

それでも少し車で走るだけで大自然に触れられるありがたさ。
30年近くお世話になっているこの街がその大自然とつながっていくイメージを忘れずに。

勉強ですね(笑)