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8月, 2021の投稿を表示しています

material『植栽』と『緑化』の間

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 前回の投稿で『植栽』と『緑化』について取り上げました。 そこで両者の使い分けの意味についてお話ししましたが、個人邸でも公共の場でも、その間で良い材料があればと感じることはよくあります。 つくり込み過ぎては後の管理が心配だし、だからといっていかにも『緑化』ではあまりに味気ないしという。 そんな場面に有効なものの一つをご紹介します。 這性のハーブを高密度に育て、マット状にしたハーブマットと呼ばれているもの。 以前個人邸で使用した施工例です。 施工前はこんな感じでした。 別のお宅の例です。 施工前がこうでした。 芝生に比べるとイニシャルはかかりますが、元々野草に近いハーブだけあって管理手間は圧倒的に楽です。 踏圧にも強く、踏むとフワッとハーブの香りが広がります。 多花性でその時期には一面小花を付けますので、あまり広い面積に使うとくどくなりますが、これくらいの場面で大変重宝しています。 『植栽』と『緑化』の間にハーブマット いかがですか。

『植栽』と『緑化』

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 以前『面で捉える』というタイトル記事をあげたことがあります。 『植栽』と『緑化』は同じ緑を増やす行為でも結構違うものとして自分は捉えています。 『緑化』は文字通り緑の量を先ず増やすこと。 その目的の主としては緑化率という指標があるように街の中にまずグロスで緑量を増やす。 その事が街に潤いをもたらし、環境に寄与し、引いては人の生活の質を向上させるという考え方。 『植栽』という言葉にはもう少しデザイン性、修景、個々の植物への高い意識といった、量よりもテーマやストーリー、思い、なんかが込められているように感じます。 ランドスケープの植栽設計ではその『植栽』と『緑化』を場面に応じて使い分けることは結構大きな意味を持つと考えます。 それは『面で捉える』にも繋がりますが、より複雑なデザインの『植栽』と単植で面をつくる『緑化』のコントラストがあって互いを引き立てあうというデザイン的なメリットと、シンプルなデザインは概して管理を容易にするという維持管理上のメリットがあります。 思いも込めて行う『植栽』は逆に言えばその思いがあるからキープできるもので、自分事となりづらい公共の場面などでは設計者が一方的に思いを絵に注入しても受け取る側が事務的な対処しか見せないのであれば、その思いをしっかり理解してもらう努力をした上で『緑化』とのバランスを測ります。 環境を考えても、人々の心的作用や暮らしを考えても、コンクリートやアスファルトに囲まれて暮らすのと緑と潤いの中で暮らすのどちらが豊かかは明らかですよね。 場面に合わせて緑を増やす活動、続けていきたいと思います。

コロナ疲れと価値観の見直しと

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思うように人とも会えず、外にも気軽に出かけられなくなって1年半以上。長過ぎますね。 政府や都知事さんに言いたいことは山ほどあるし国民としてそこは声を上げなければいけないと思う一方で、個人個人の価値観やライフスタイルを見つめ直す良い時間でもあると思います。 今回のコロナも、ゲリラ豪雨も、異常な暑さも、あちこちにクマが出没するのも、発端は全て人の行為行動にあります。 日々植物を目にする暮らしをしていますが、植物にはコロナも何も関係ありません。 外出自粛も行動変容も関係なし、日々の暑さに耐えながら淡々といつも通り過ごしています。 このシンプルさから学ぶことは多いです。 人と人が一度ぶつかるとなかなか折り合いがつかないところ、間に植物をはさんでまとまるという事もこの仕事していると何度も経験します。 便利すぎて変化が早すぎる今、この長いステイホームは一度立ち止まって考えろというメッセージなのかもしれませんね。

Before-After 街中でのバッファ(Buffer)の意味

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ランドスケープの世界にもバッファという言葉があります。 元々'緩衝物'を表す英語でITなど他のジャンルでもそれぞれの意味で使われています。 ランドスケープの世界ではゾーンとゾーンを区切る役割、特に喧騒、視線、風、雪などの影響を和らげて落ち着ける空間を確保したい時に植物でつくる柔らかな壁を意味します。 以前施工したお庭です。 施工する前の様子です。 街中では周辺環境が変わっていく速度も早い。 住み出した頃何も無かったところに10年もしたら周りにマンションが立ち並ぶということもよくあります。 じゃ引っ越そうかとはなかなか簡単にはいきません。 バッファと呼ばれる緩衝緑地はこういう場面で非常に有効です。 上の写真にある隣地境界に植えられた常緑樹は、今充実して隣のマンションや道路からの視線をしっかり遮ってくれています。 コンクリートの壁などを建てれば威圧的な印象となり近隣との関係もギスギスしかねませんが、緑の壁は柔らかな仕切りをつくってくれます。 どうしても人工物は0か100かになりがちです。 落葉や越境などのトラブルを避けるため樹種の選定は慎重にする必要がありますが、自然素材はその0と100の間を埋めてくれる柔軟性があります。 ご近所付き合いというのは昨今失われつつある日本の素敵で粋なカルチャーです。 角の立たない空間づくり、街中でも安らげる空間を確保したいとき、是非緑の柔らかな壁を検討していただきたいと思います。