『植栽』と『緑化』

 以前『面で捉える』というタイトル記事をあげたことがあります。

『植栽』と『緑化』は同じ緑を増やす行為でも結構違うものとして自分は捉えています。

『緑化』は文字通り緑の量を先ず増やすこと。

その目的の主としては緑化率という指標があるように街の中にまずグロスで緑量を増やす。

その事が街に潤いをもたらし、環境に寄与し、引いては人の生活の質を向上させるという考え方。

『植栽』という言葉にはもう少しデザイン性、修景、個々の植物への高い意識といった、量よりもテーマやストーリー、思い、なんかが込められているように感じます。

ランドスケープの植栽設計ではその『植栽』と『緑化』を場面に応じて使い分けることは結構大きな意味を持つと考えます。

それは『面で捉える』にも繋がりますが、より複雑なデザインの『植栽』と単植で面をつくる『緑化』のコントラストがあって互いを引き立てあうというデザイン的なメリットと、シンプルなデザインは概して管理を容易にするという維持管理上のメリットがあります。

思いも込めて行う『植栽』は逆に言えばその思いがあるからキープできるもので、自分事となりづらい公共の場面などでは設計者が一方的に思いを絵に注入しても受け取る側が事務的な対処しか見せないのであれば、その思いをしっかり理解してもらう努力をした上で『緑化』とのバランスを測ります。

環境を考えても、人々の心的作用や暮らしを考えても、コンクリートやアスファルトに囲まれて暮らすのと緑と潤いの中で暮らすのどちらが豊かかは明らかですよね。

場面に合わせて緑を増やす活動、続けていきたいと思います。





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