雪国ならではの植物の魅力とは


 北海道の地方都市での植栽設計に携わることがあります。

この雪の大地で植栽プランを考える時に必ず考えるのは植物の耐寒性、ハーディネスゾーン(Zone)です。

ハーディネスゾーンとは年最低気温の平均で地域を段階に分けたもので、例えばZ(ゾーン)5と表示された植物なら5のゾーンより寒い地域では生育は困難という判断の一つの指標になります。

もちろん同じエリアでも環境によって寒さは違いますし、海風が当たる場所や屋上に植える場合など、最終的には場面ごとに総合的に判断します。

愛知県で生まれ育ち、植物の勉強は北海道に来てから始めましたので、一年の半分近くオフシーズンの雪国で植物の世界を語る意味を見出せない時期も勉強したての頃にはありました。

長く植物と付き合っているとそれが誤りであることがよく分かります。

雪国の植物たちは長い冬の間、雪の下でじっとエネルギーを溜め込むんですね。

溜めて溜めて短いシーズンで一気に爆発させるんです。

バラなどは最も鮮明に発色します。

宿根草やグラス類の風にそよぐ姿の美しさは北国が最も似合います。

冬に宿根草は地上部を枯らし、雪の上に立ち枯れて残るグラスに風情を感じます。

毎年葉を落とす落葉樹には常緑照葉樹にはない繊細な葉のシルエットと美しい樹姿があり、クリスマスツリーのような常緑の針葉樹の枝に雪が積もる様子は、雪の降らない国で暮らす方には憧れの景色です。

雪のシーズンは植物にとって決してオフでないことを知りました。

日本は国土は大きくなくとも南北に長く、先述のハーディネスゾーンも北と南で全く異なります。

それだけ植生も多様でそれぞれの美しさがあるということ。

この国が美しいこと 当たり前と思わずしっかり守っていきたいですね。


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