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11月, 2021の投稿を表示しています

雨水排水と造成設計

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 外構の設計で非常に難しく、そして大事なものに雨水排水の計画があります。 大規模災害が年々増え、ゲリラ豪雨の度にマンホールから水が吹き出す映像をニュースで目にすると、いわゆるグレーインフラの限界を強く感じます。 グレーインフラは戦後もしくは高度経済成長期につくられたインフラで、その多くは50年以上経ち、老朽化や維持費が問題視されています。 ランドスケープの世界に'涵養'という言葉があります。 水をゆっくり土中に浸透させ地下水に溜めることを言いますが、いわゆるこうしたグレーインフラでないグリーンインフラでなるべく雨水を外に出さず場内処理するよう努めることが求められるようになりました。 グレーインフラとグリーンインフラのハイブリッドな形を模索せよという事ですね。 全く異論はありません。 その通りだと思いますし、そのためにも都市計画、建築、土木、造園というものに横串が刺さることが大切です。 ただ忘れてならないのは、グレーインフラの限界には気候変動や老朽化に加えもう一つ大きな要因があります。 それはライフスタイルの変化。 グレーインフラが出来た頃の水理計算とは状況が違います。 土はアスファルトで覆われ、川は暗渠となり、森は植林により地耐力のない単一植栽が広がりました。 ’涵養'するためには一度土が雨を受け止める必要があります。 受け止められないんですね 今は。 コンクリートやアスファルトに降る雨の音は硬い音ですね。 土の上に降る雨は優しい音がします。 子どもの頃聞いていた音と違うのではないでしょうか。 五感に優しいものは計算するまでもなく人にも環境にも優しいのでしょうね。

宿根草 -perennials-

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 プランの中で宿根草を積極的に提案する方です。 それはまちづくりや再開発のレベルから個人のお庭まで、あらゆる場面において共通しています。 同じ植物の世界でも得意とするところ、そうでもないところはあるもので、どうしても自分の自信のある部分に偏った絵を描きがちですが、やはりそれでは視野がせまくなります。 だいぶ変わってきましたが、自分が職人の修行を始めた頃は造園屋といえば大きな樹や石を動かしてなんぼという意識があり、草花は最後できた隙間に植えておく程度の存在でした。 逆にその後女性ガーデナーとして多くの方が活躍されるようになると、今度は花が主役で樹木や石は申し訳程度という場面も目にするようになりました。 どちらも必要なんですね。 そしてそのバランスは場面や目的、クライアントの思い、その後の維持管理なんかから判断することであって、得意苦手で判断することではないんですね。 これからは益々まちの事を自分事として市民住民が積極的に関わっていくことが求められます。 その時に宿根草というのは最高の素材です。 身近で、適度な労働で、会話が弾みやすく、継続的に関わってゆける。 まちを歩くとあちこちで宿根草を目にする。 そんな街になることに少しでも貢献できればと、これからも積極的に宿根草提案していきます!

全国都市緑化フェア

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花のまちづくりで知られる恵庭市ですが、その道の駅に はなふる という広大なガーデンがグランドオープンしました。  去年、一昨年とその一角のガーデンハウス周りの外構・植栽設計を担当させていただきました。 ガーデンハウスを担当する建築設計と完全に一つのチームになって当たったプロジェクトでした。 今週の様子です。 草花はシーズン終わりかけで、まだ植えられて間もないですが、来春から一気に勢いつけて賑やかになると思います。 恵庭市は来年の都市緑化フェアのメイン会場となることが決定しています。 長く花をテーマに、まさに官民協働で活動し続けてきた恵庭市さんにふさわしい晴れ舞台です。 来年6月末から約一ヶ月間。 楽しみです!

北国のこの時期最適な外仕事

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 ここ札幌は11月になるといよいよ冬の一歩手前という雰囲気になります。 テレビでは冬タイヤや暖房機、除雪機などのCMが目立ち、街中でも冬囲いと呼ばれる作業をする造園業者の姿をあちこちで目にするようになります。 冬の準備を進めることがメインになってくる北国の外仕事で、もう一つこの時期が最適で、しかも冬のためではなく雪が融けた春を想像しながらする夢ある作業があります。 それは土づくり!! 今日の現場の様子です。 来春にバラと宿根草を植えるための土づくりです。 バラの植わる場所は念入りに、改良材もタップリ入れてしっかり攪拌。 なぜこの時期が最適か。 植物の活動が緩やかになり、植物たちがストレスを感じづらいというのが一つの理由。 もう一つは新たに入れた土が、一冬雪の下で漉き込まれた改良材や周辺の既存の土とじっくり馴染むから。 この雪の下でゆっくり寝かせるのがいいんですね。 糠床に漬けたダイコン的な? これで来春へ向けての準備万端、あとは春への夢が膨らむのみです。 見栄えのする地上部に意識がいきがちですが、大切なのは根っこです。 その根っこを育てるのは土! 土が生き返る姿を見てこちらが元気になりました。